原付で行く!札幌―仙台旅行④ 東北→北海道
9月23日 18:00 イケア仙台発
帰りは地図上の最短コースである、国道282越えをチャレンジしてみることとした。難所の坂梨峠は深夜の通過となる。初めて通る道ではあるが、この時点ではなんとかなるだろうと思い出発した。
19:42 宮城県大崎市で給油
国道4号を快調に走りながら、ふと、オイル切れの不安が頭をよぎった。俺のハイアップは、1000キロでオイル1リットルが目安である。今回の行程はせいぜい2000キロと仮定し、タンクに入っている0.8リットルと、手持ち1.5リットルで足りるだろうという計算であったが、給油のついでに、大崎市のホーマックにて2ストオイルを0.5リットル購入した。
22:37 北上市給油
昨日泊まった北上市まで戻ってきた。行程に余裕があればもう1泊していきたいところであった。
0:09 盛岡市で給油
この先は弘前まで24時間開いているスタンドはなかろう、と予想し、盛岡市で給油した。その後国道4号から国道282にバイクを向けた。
途中、小坂町付近で予備燃料を補給した。そして坂梨峠。
ここで、今回の旅行中、一番の大ピンチが訪れた。50㏄ながら2スト6馬力の元気なエンジンとはいえ、荷物満載で8パーセントの勾配はきつかったのか、峠を上る際中、アクセルをひねってもエンジンの回転が上がらなくなり、エンストを起こしそうになった。ピストンとシリンダーの予備は持っていない。ここで焼きつかせたらまずい。焦ってしまった。
しかし、発熱が抑えられ潤滑が保たれている限り、エンジンは大丈夫だろうと考えた。ガソリンタンク内に20㏄程オイルを継ぎ足し、オイルタンク内のオイルを満タンにしたうえで、時速10キロ程度で100メートルほど進んでは一呼吸休むというペースで峠を目指した。エンストを起こしそうになることはなく無事峠をクリアし、弘前に出たころには夜が明け始めた。
5:27 青森市で給油
どうにか青森に戻ってきた。ここから青森港までは15分ほどである。給油後、10分ほど小休止を入れることにした。
6:00 青森港着
仙台から12時間、夜通し走って間に合った。昨日8:00に北上出たときから、22時間、約550キロ走りっぱなしだった。不思議と眠気はなかった。夢中で走っていたのだ。むしろ、時間があるのなら、もっと走っていたかった。
ノアも楽しいが、バイクも楽しい、そう思った。
<青森港>
7:00 乗船
帰りのフェリーに乗るとき、ああ、旅がもうすぐ終わりだな、という残念な気持ちになる。
<さらば本州!>
7:40 出航
出航後、いつものようにシャワーで汗を流したのち、今回の旅で初めて、ごはんをいただくこととした。今回、積載を工夫する時間が無かったため、愛用のアルポットを積めず札幌に置いてきた。そのため、本州ではホットドック以外温食を口にしていなかった。
俺は、持参したレトルドごはんを船内の電子レンジで温め、北上で購入したレトルドカレーをかけて食べた。本当にうまかった。温かい食事は、最高の贅沢だ。甘酒をデザートにと思ったが、これは札幌に帰ってからの楽しみにとっておくこととした。
<今回の旅ではじめてのごはん>
11:12 函館港入港
港に降りると同時に雨が降ってきた。いつも通りの展開であるが、さすがに悔しくなり、休憩をかねて1時間ほど、雨があがるのを待つことにした。
<小雨の函館港、この後大雨>
2:25 函館港発
いやあ、雨はあがるどころか、ますます強くなってきた。雨男であるわが身を呪いながら、出発した。
その後、14:14森にて給油し、長万部に出るころには晴れ間が見えてきた。
17:15豊浦にて給油した。このとき、札幌の長男に電話した。家族は「豊浦についた」と言えば、あとどのくらいで帰って来るのか、検討がつけられるのである。その後順調に276号を走り、千歳に戻った。予備燃料がまだあったので、恵庭にて給油した。
22:56 札幌着
オドメーター4423キロ、50㏄原付スクーターで1410キロの旅を終え、無事帰宅した。
<無事帰宅>