あした冒険へ行こう

原付 50ccスクーター と ミニバン で「動物島へ行こう」!

原付で行く!札幌―仙台旅行① 北海道→東北

〇9月20日、出発前夜

 前日は重要会議が2本も有。全力でこなして19:00帰宅。
 帰宅後子どもたちの宿題に丸つけをし、学校であったことに耳を傾けながら入浴。
「いいわねえ一人旅なんて。いやあ男に生まれ変わりたいわ。どうせ雨降ると思うけど。」

かあちゃんの白い眼を背中に感じながら

「パパお土産買ってきてね。お守り持って行ってね。」

笑顔でそういう末娘に絵本を読み聞かせ、子どもたちが寝た後に洗濯、明日の炊飯準備などの家事を終えたのが23:00。
 それから荷造りなどの出発準備を始め、9月21日の3:00に荷物を積み終えた。

 さすがに疲れて目が霞んだため、1時間30分仮眠、

 


〇9月21日4:30 札幌出発。
 オドメーター3013キロでスタート。函館までのルートはもちろん「こつこまわり」だ。天候晴れ。朝の湿った空気が気持ちよかった。あまり寒くない。

 


〇5:43 千歳市内24時間スタンドで給油

 千歳からこつこをまわり、道の駅大滝を目指した。

 


〇7:19 道の駅大滝
 天候良く順調。10分の小休憩を入れた。その後、洞爺湖畔を越え、豊浦へ入った。
 通常なら豊浦で給油だが、ガソリンの残量はまだある。止まらず通過。行けるところまで行ってみることにした。

 

<道の駅 フォーレスト276大滝>

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〇9:22 長万部のガソリンスタンドで給油

 燃料タンクはほぼ空。オドメーター3179キロ。50cc2スト原付だと、千歳市内から長万部辺りまでが無給油走行の限界なのだろうか。

 長万部は、貝殻の香ばしいにおいが、強い海風に乗って吹き付ける港だ。眼を閉じて通り過ぎても、その匂いだけで長万部に来たと分かる。温かい日の光と貝殻の香をバッミュージックに、噴火湾のドライブルートを突き進んだ。

 


〇11:00 八雲の100円ショップで買い物

 テントを固定しているベルトの締りが甘いので荷締ベルトを購入。また、フロントカゴの荷物がばたついて気になるので、カバーも購入。休憩も含め30分滞在。

 

<八雲100円ショップダイソー前>

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〇12:04 森の24時間スタンドにて給油

 給油後、天気が良かったため、フェリー乗船準備など、30分ほど荷物の整理を行った。


〇14:20 津軽海峡フェリー函館ターミナル着

 オドメーター3290キロ。札幌―函館間を、十分な休憩を取りながら、10時間弱で走り切った。エンジンの焼き付きを防ぐため、ゆっくりとしたペースで走った。幸先がよいスタートである。
 道中、大雨によりペースが遅くなることを想定し、札幌―函館間の持ち時間を12時間とし、16:30津軽海峡フェリー乗船、17:30出航という計画であった。
 2時間の自由時間ができた。フェリーターミナル近くのトライアルに行き、好物の食パンとコロッケを購入。フェリーターミナルのテラスで、海を眺めながら優雅に食パン…と行きたいところであったが、スマホを見ると、重要メールがてんこ盛りであった。食事をあきらめ、メールに目を通したり、返信したり、調整や相談の電話をしてあっという間に乗船時間になった。

 

<函館港 津軽海峡フェリーターミナル>

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〇16:30 乗船

 津軽海峡フェリーの場合、バイクは一番乗りに乗船。
 はやっさんは、今回初めて津軽海峡フェリーに乗った。
 青函フェリーのノスタルジックな雰囲気が好きで、ノアの時はよく使う。今回も、青函フェリーに「バイクで乗りたいのですけど…」と相談したところ、「船が小さく揺れやすいので、波が高い時はバイクを載せられない」、「お盆の期間も3日ほどバイクを載せられないことがあった」とのこと。一方、津軽海峡フェリー

問い合わせたところ、「はっきりそうだとは言えないが、ここ最近は、バイクだけ載せられない、ということはなかったように思う」とのこと。より確実な線で、今回は津軽海峡フェリーを選択したのである。
 乗船後、早速身体をシャワーで流した。フェリーに乗る時にはいつもそうしている。動物島を目指すエルマーのように心は踊り、仕事のストレスも一緒に流れ去った。その後、一通り船内探検を済ませた。子どもが遊ぶスペースもあり、シャワー室にシャンプー等が常備されているのも好感。青函フェリー同様、素晴らしい船だ。

 おっと、さすがに眠気が襲ってきた。青森に着くまでの間、しばし入眠だ。

 

<一番乗りで乗船>

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<この日のバイク乗船は1台のみだった>

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<シャンプー完備、清潔なシャワー室>

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<出航まで海を眺めた>

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<しばしの入眠>

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<いよいよ下船だ>

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〇21:13 青森港到着

 フェリーは、漆黒の青森港にゆったりと滑り込んだ。デッキに降りると、函館よりもひんやりした塩辛い風が吹いていた。海の香と船の排気ガスが入り混じった、港特有の香りが鼻についた。
 デッキには、トラックや乗用車のけたたましいエンジン音が響いていた。合間に、「グシュ、グシュ」という動物の声が混じっていた。その主は牛であった。牛を乗せた大型車がたくさん止まっていたのだ。かれらが全て下船し終わったところで、いよいよはやっさんの出番である。

 船員の合図で、50㏄2ストエンジン一発始動。「ドルッ、ドルドルドルドル…」エンジンが、心地よい鼓動を響かせながら港に降り立った。

 港に降りると同時に、小雨が降ってきた。

 ははは。思わず笑ってしまった。何を隠そうはやっさんは、筋金入りの雨男である。小学、中学、高校の修学旅行は、出発から到着までオール雨だった。天気予報が晴れであっても、バイクで遠出をする時には必ず雨だったので、今回も想定内である。
 早速、防水のための荷造りを開始した。何分、必要なものを片っ端から詰め込んでの出発だった。モタモタしているうちに23:00近くになってしまった。この日は、森町の分も含め、荷物整理に合計2時間食われた計算になる。これも楽しみと言えばそれまでだが、時間がもったいない。荷物整理をしなくても済む積載方法を研究しよう。

 

<漆黒の青森港>

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〇22:55 青森港出発

 しっかりとした雨粒となって降り注いできた。雨がひどくならないうちに出発だ。

 

 

〇23:44、青森市内の24時間スタンドで給油。

 スタンドのおやじさん、暗闇の中突然現れた札幌ナンバーに目を奪われていた。流暢な津軽弁で話しかけられた。それは、昔、パリのカフェで耳にしたフランス語に似ていた。東北を耳で感じた。
 心地よい言葉に背中を押され、土砂降りの雨の中、4号線に沿って内陸に入った。